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2006年09月08日Fri [15:03] 世界の話題  

不等辺三角形の日米中

社説:視点 小泉時代考 日米中の関係が不等辺三角形になった=論説委員・高畑昭男
「日米関係がよいほど中国、韓国、アジア諸国、世界各国との良好な関係を築ける」(05年11月、京都の日米首脳共同会見で)毎日新聞 2006年9月4日 東京朝刊

     ◇   ◇

小泉純一郎政権の5年間は、東アジアに日本と中国の「二強」が対等な勢いで並び立ち、同一の政治・経済空間を占有しあうという歴史的にもきわめてユニークな時代の始まりにあたっていた。

「失われた10年」の停滞を克服し、国際社会で新たな存在感を求め始めた日本。他方には、破竹の勢いでひたすら経済、政治、軍事的台頭を続ける中国があった。

国連改革と安保理常任理事国入り、東シナ海のガス田開発、尖閣諸島、歴史認識、靖国……。個々の論点は別として、どれもこれも21世紀アジアの戦略空間で優位を占めたいという日中の思惑がぶつかったとみることができる。


私の見る限り、小泉純一郎政権の対外政策は当初から対米関係重視に動き、東アジア関係は2の次だったと思えます。中国は大国とは言えど、まだ国民一人一人の視点からすれば途上国です。経済、政治、軍事が破竹の勢いで伸びていると言っても、それは国内中小企業の一時期の躍進と同質だった。

中国経済は国民数からも日本の十倍、アメリカよりも4~5倍の規模にならない限りは、俗に言う先進国とも呼ばれないでしょう。そして、それは不可能事とも思えます。それ程の資源や消費が地球上に存在した事は無く、今後も予想し辛いのが現実なのですから。

つまり小泉政権はアメリカの9:11テロを基点とした対米重視によってアメリカに貸しを作り、その後の不安定な世界情勢が自分達の国内政策遂行上の不利に働かない様に画策した。これは湾岸戦争当時の日本が多大な円を出したのにも関わらず、日本は金だけ出すのかと世界中から非難され、その当時の政権の国内運営にまで影響が出たことに対する保険だった。

こう読み解くと、後はスッキリとします。

首相にそんな歴史観、戦略観があったかどうかは分からない。だが、これらの摩擦や対立は誰が首相であっても早晩起きたことだろう。その責めを日本だけが負うのは不公平だ。中国側にも、経済大国の技術や資本を求めながら、日本を政治小国に封じ込めたままで強引に「米中時代」を開こうとする露骨な狙いが感じられた。

同じ5年間は日米、日中、米中の関係がそれぞれに見直しを迫られた時代でもある。ソ連の脅威を考えればすんだ冷戦時代は遠く去り、対テロ戦争、中東、北朝鮮問題などをめぐって、米欧関係や米韓関係も微妙に変質し始めた。

欧州でもアジアでも各国の国益や国家目標が多様化し、方向感覚が見失われがちな中で、小泉首相は日米同盟重視路線に迷わずかじを切った。それが日本外交に大きな一貫性と安定感を与えたのは、重要な判断だったと思う。


このような国内問題解決に躍起な小泉政権に旧弊な手法で手を出した中国ですが、もとより郵政改革を最重視していた小泉政権に通じる筈もありません。対米関係を強化済みにしてた小泉政権では、今更過去問題で近隣の他国からとやかく干渉させる筈も無い。

靖国参拝は小泉総理の個人的な考えによる信条ですが、ここに付け入った中国や韓国は、逆に日本国内からは蚊帳の外に置かれます。日中間には東シナ海のガス田開発、尖閣諸島、歴史認識と難題は続きますが、此方は目立った進展も無く、また小泉政権は「する気」も無かった。つまり小泉総理は悠々と郵政改革などの国内懸案を進められたのです。小泉総理との首脳外交を封印した中国ですが、これは小泉総理に時間を与えただけの愚作に終わります。次に小泉総理の孤立化を目論んでみても、既に述べたように対米関係を強化しているのですから、逆に中国側の政治音痴ぶりを世界中に曝け出したに過ぎません。

オリンピックを控えた中国に日中関係を修復する時間は限られていて、ついには靖国問題を現時点で格下げするしかないまでに追い詰められた。彼我の資金・技術差を無視した旧弊思考中国の、国内事情を考えない限界だった。これが、常に自然体だった小泉政権の置き土産です。

小泉総理に高尚な歴史観や戦略観が有ったとは思いませんが、総理になろうとした時からの目標=郵政改革をブレず、その他の雑音をシャットアウトしてたのでしょう。それが中国の強引な手法をかえって際立たせ、日本国内はもとより、国際的にも中国をジレンマに陥らせた。最早、中国の言いなりを素直に信じる日本人の方が少ないでしょう。状況を見ない旧弊な手法は、時に手痛いしっぺ返しを用意してくれます。胡錦濤氏は情勢を読んでいたかも知れませんが、まだ力を発揮できずに終わった。彼の国では軍を動かしてこそ初めて全体の掌握が出来るとも言いますから、近いうちに北朝鮮を併合する可能性も有りますね。その為の歴史操作も始まっていますし、まあ、これは余談として。。

ブッシュ米政権の単独行動主義的外交は対テロ、イラク戦争などで孤立感を深めた。だが、国連などの場で「アメリカを孤立させてはならない」と動いたり、また孤立しないようにさまざまな直言や忠告をしたのも日本だった。

カーター米大統領とシュミット西独首相や、サッチャー英首相とミッテラン仏大統領(いずれも当時)の個人的関係は険悪で、それぞれの国家関係もギスギスしたものに終わった。この5年間、日米がそうした道をたどらず、米側でも「コイズミを困らせるな」といった声が聞かれたのは、単に両首脳の「ウマがあった」という皮相的なものだけではないだろう。

日米が共有する民主政治のおおらかさや言論の自由、人権意識は中国にないものだ。同盟の価値を共有する日米と、日中、米中の三角形がどちらかと言えば二等辺になるのは自然だ。一方で、米中関係も変わりつつある。日中のひび割れを経て二等辺三角形が不等辺三角形にゆがんだのは事実だろう。適切な三角形の姿を描く作業は次期首相と中国に委ねられた。


ある意味において頑固者だった総理の後は、多少なりとも融通性がある総理の方が良いでしょう。反日が世界的にも通じない偏狂な事だと知り始めた中国と、より一層強固な信念を持ちながらも「妥協するところは妥協できる」、新しい総理(その周囲)とが協力して行けば良いのです。

相手側(中国)に期待するより、自分達が何を勝ち取れるかが外交なのですから。



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